京野菜 いのうち

代表者 井内 徹
所在地 京都府宇治市槇島町大幡64番地
連絡先 0774-22-7576
Email honoka.taisei.20081021@gmail.com
HPアドレス  
活動内容 食育に関すること
業  態 民間企業
農業

Interview

 

【団体紹介】
 社会貢献をする農園。もしかしたら、このキーワードが、これからの日本を大きく変えていくかもしれない。そんな希望を感じさせるお話をしてくれたのは、「京野菜いのうち」の代表・井内徹(あきら)さん。家業である農業を継ぎ、4年目を迎えた若手の農業経営者です。
 台風が接近する中、貴重な晴れの日に作業の手をとめて取材に応じてくれた井内さん。「冬場に激安店で販売される、ちょっと紫色に変色したキャベツ。あれって、普通のキャベツより栄養価も高いし美味しいんですよ」などなど……井内さんのお話をうかがっていると、「ええ!そうなの?」と驚くような“農家あるある”が次々に飛び出してきます。この日の取材だけでも、いち消費者として、随分賢くなったなと感じた私。喜びと同時に、これだけ情報があふれていている現代において、肝心なことほど知らないという事実に愕然としました。
 食育には「体験」、健康には「身体を動かすこと」が必要だと言う井内さんの農園では、様々な食育活動を展開しています。新聞にも取り上げられ話題になったのは、宇治市認知症アクションアライアンス「れもねいど」と行った、認知症当事者の社会参加と就労の場づくりプロジェクト。これは、畑の万願寺とうがらしを認知症の皆さんに収穫していただき、仕分けや袋詰め作業、販売まで行うもの。真夏の暑い日、33人の参加者が和気あいあいと約200kgもの万願寺とうがらしを収穫・販売したそうです。他にも、京都文教大学と一緒に、子どもたちを対象に行ったもち米作りの企画や、近所の保育園や小学校、料亭などとのコラボレーションも積極的に行っています。

 

 また、“発信する農家”という言葉がピッタリな井内さんは、京都府の委託により小・中・高等学校に出前授業等を行う「きょうと食いく先生」にも認定されています。私たちや、その次の世代が、健康を自らの力で獲得していけるように、「京野菜いのうち」の皆さんには、これからも活躍していって欲しいと思います。

 

 

 

 

 

 

【インタビュー】

 今年度に発足した宇治市健康づくり・食育アライアンスも参加団体が50になり、1月9日には第2回市民会議を開催。来年度に開催予定のイベントの内容について話し合うなど、いよいよ本格始動に向けて動き始めました。

 同アライアンスのメンバーで、積極的に食育に関する活動に取り組んできた京野菜いのうちの井内徹さんにこれでの手応えや、今後への期待を聞きました。

 ――ここまでのアライアンスの活動についてはどのように評価されますか

 井内 これまでも地元の農家として、特に次世代を担う子どもたちに何か伝えられないかと考えてきました。それが食育ということだと思います。ただ、まだまだ十分ではないので、いろいろ勉強させてもらおうとアライアンスに参加しました。いろんな方々とお話できて、とても刺激になっています。

 ――井内さんが所属するJA京都やましろ宇治市青年部では、地域とつながるためさまざまな活動をしているそうですね。小学校での授業とか、田んぼでどろんこ遊びとか

 井内 「どろんこ遊びと田植え体験」は、京都文教大学さんと協力して昨年5月にうちの田んぼでやりました。田んぼの中での25メートル走とか、そり引きとか楽しかったですね。参加者に田植え体験もしてもらい、大人から子どもまで地域のみなさんに喜んでもらいました。

 11月には大久保小学校で出前授業もやりました。実際にもみ種、玄米、稲穂などを持ち込んで、子どもたちに稲作について説明しました。

 ――アライアンスで来年度に実施するイベントの参考にもかりそうですね

 井内 会議では、ハウスの中でのエクスサイズとかユニークな案が出ました。ハウスの中にたくさんの人が入るとメンテナンスとかいろいろ問題はありますが、そんなには心配していません。アライアンスのメンバーなら信用できるので。

 ――どうして、そうした活動にこだわるのですか?

 井内 地域の多くの人に農業のことをもっと知ってもらいたいというのが、一番の動機です。私たちは、農業は素晴らしい仕事だと、食を担う大切な仕事だという自負を持っていますが、まずは地域の人にそれを理解してもらわないと農業の未来はないと思っています。

 ――アライアンスへの参加で、そうした活動がさらに活発になるということですか?

 井内 どのような活動をしていけば食育につながっていくのか、地域の人たちともっとつながっていけるのか、いろいろ勉強させてもらえればと思っています。アライアンスが、こうして農業をしっかりと頑張っている若い世代が、宇治にもいることを知るきっかけになってくれればと期待しています。

 

【2020年度インタビュー】

 

―――今年度、どのような事業等をされていますか?

辰己屋さんとのコラボ企画でうーちゃ弁当をつくりました。宇治を中心とする山城地域の食材にこだわった特別の地産地消の折詰をつくり販売しました。

うーちゃ学校を開催しました。こかぶの収穫体験や宝探し、適塩カルタを親子で楽しんで頂きました。うーちゃ学校は、健康と食について考えるきっかけづくりが目的なので、宇治の野菜の魅力を知って頂き、野菜が育っていく様子なども見学してもらいました。

 

 

―――今後、されたい事業等は何ですか?

農家同士のネットワークを生かした新鮮な野菜を提供していきたいと思っています。うーちゃ学校やうーちゃ弁当などを通じて、宇治の魅力を再発見して頂けるような取組みを行っていきたいと思っています。

 

 

 

 

―――宇治市健康づくり・食育アライアンスで取組みたいことはありますか?

新鮮な野菜の美味しさを地域の皆さんに知っていただけるような取組みや、地域が元気になるように、飲食店の方々とコラボして、地産地消などにつながるような取組みが出来ればと思います。