代表者 | 橋本祥夫、奥井凛、木田和宏 |
---|---|
所在地 | 京都市伏見区納所北城堀41-31 |
連絡先 | 0774-25-7824(橋本祥夫研究室) |
hashimoto@kyoto-krc.net | |
HPアドレス | http://kyoto-krc.net/ |
活動内容 | その他 |
業 態 | その他 |
【団体紹介】
「子ども記者クラブ」は小学校5年~中学生を対象に、自分たちが暮らす地域やとりまく環境・社会状況などを記者という目で改めて捉えなおしてもらおうと、2015年度にスタートしました。2019年3月に一般社団法人「京都子ども記者クラブ」を設立。2019年度は宇治市、城陽市、京都市の小中学生16人が活動しています。
月に一度程度、地域でさまざまな活動をしている団体や個人を子ども記者たちが直接取材して、子どもたちの思いを大切にしながら記事を作成。産経新聞京都版や地元紙の洛タイ新報に掲載されるなど、実際に記者さながらの活躍ぶりです。
「記者という客観的な視点を持つことで、地域の良さだけでなく課題や改善点もみえてきます」と話すのは、同法人代表理事の橋本祥夫・京都文教大准教授。同クラブが同大学の地域志向教育研究・ともいき研究助成事業としてスタートしており、発足当初から子ども記者たちの指導をしています。
活動は①記事の書き方講座②取材先のレクチャー③現場での取材④記事作成-という流れ。「一日で記事まで仕上げるので、かなりたいへん」(橋本准教授)ということですが、活動を重ねるごとに子どもたちの地域への向き合い方が深まっているといいます。「取材先のみなさんも相手が子どもだということもあって、質問に一生懸命にこたえてくれる。インタビューが苦手だった子どもたちも、経験を重ねるごとにインタビューが楽しいと言ってくれます」。
同クラブではこれまでも、食や健康に関するテーマを数多く取材してきましたが、今回のアライアンス参加をきっかけに、さらに地域の食育や健康づくりの活動をしているたくさんの団体と連携できることを望んでいるそうです。
「子どもたちの視点で書いた記事は、私たち大人の読者に新しい視点を気づかせてくれるというメリットがあります。もう一つ、子ども記者が書いた記事は同世代にも理解しやすく、子どもに対する発信力も期待できるのです。子ども記者の活躍で、アライアンスの活動もより広い世代にアピールできるのではないでしょうか」と、橋本准教授は笑顔で今後の期待を話してくれました。
【活動紹介】
京都子ども記者クラブのメンバーらが11月24日、宇治市槇島町の佐原農園を訪れ、同農園代表の佐原範靖さんに特産の伏見とうがらしの特徴や栽培の難しさなどを聞きました。
同クラブは、地域の子どもたちが記者となって地域を取材することで、自分たちが暮らす地域やとりまく環境などの状況や課題を捉えなおそうと活動しています。月に一度の活動日は原則、午前中に取材先の情報を学んで、午後から現地で取材。夕方までには記事にするというなかなかハードスケジュールです。
この日、佐原農園の伏見とうがらしのハウスを訪れたのは、子ども記者たち5人と指導にあたっている京都文教大の橋本祥夫准教授ら。こども記者たちは最初、緊張のせいかなかなか質問ができませんでしたが、「宇治市で伏見とうがらしを作る人は何人ぐらいですか」「伏見とうがらしを作っている人はみんなハウス栽培ですか」「伏見とうがらしの特徴は」などと質問すると、「伏見とうがらしは普通のとうがらしより長いのが特徴。実は有名な萬願寺とうがらしも伏見とうがらしが本家なんですよ」などと、佐原さんは笑顔で答えていました。
この後、佐原さんが子どもたちに「取ってみるか」と誘うと、子どもたちは元気になって次々と収穫適期のとうがらしを見つけては取り、佐原さんにいろいろな質問をしていました。
佐原さんは「子どもに話すと自分もいろいろなことを再確認できていいですね」と話していました。
【2020年度インタビュー】
代表の橋本祥夫さんにお話を伺いました。
―――今年度、コロナ禍の中での活動はいかがですか?
「まだまだ先が見えないこともあり、取材先の選定など今後の予定が確定していない部分もあるのですが、何とか7月から活動を開始しています。
2020年度は宇治市、城陽市、京都市の小学5年~中学生26人のメンバーが元気に活動しています。
コロナ禍の中ではありますが、昨年度より10名も多い応募がありました。ありがたいことです。
産経新聞京都版や地元の洛タイ新報、また今年度からは京都新聞山城版にも掲載されるなど活躍の場も広がり、子どもたちも楽しみながら意欲的に取り組んでくれています。」
―――現時点での活動予定などお聞かせください。
「今日(9月6日)は、宇治市危機管理室長の濱岡洋史様、宇治市健康長寿部長の藤田佳也様に京都文教大学までお越しいただき、宇治市のコロナ対策に関するお話を伺います。
最前線で指揮を執っていらっしゃるお二人のお話は、子どもたちにも刺激になることと思います。
10月は宇治橋通り商店街や平等院・宇治橋周辺を散策しながら、11月はバスで現地まで赴き、取材活動を行う予定です。」
―――記者会見さながらの子どもたちのインタビュアーぶり。さすがです。
子ども記者のよいところはどんなところでしょうか?
「子どもたちが直接お尋ねさせていただくからか、取材をする側と受けてくださる側の垣根が低くなりやすく、
取材先の方も特に身構えることなくほっこりと、いろいろなお話を聞かせていただけることでしょうか。思いもよらず本音のお話が飛び出すこともありますね。
また、幅広い世代の方々への取材を通して自然と会話に慣れ、度胸がついてきます。
取材の回数を重ね るごとに子どもたちなりに手ごたえを感じられるようになり、どんどん聞き上手になっていく様子が見られるのもうれしいものです。」
―――今、目指していらっしゃるのはどんなことでしょうか?
「今よりもっといろいろな地域で子ども記者の試みが広がっていくといいなと思っています。
また、他府県の例でもあるのですが、いずれは子どもたちだけでクラブを回していけるような方向性を目指していきたいです。
これからの世界を担っていく子どもたちに、社会の中で起こっている様々な物事に対して自分自身の意見を持ち、発信していける人に育っていってほしいです。
また現在、世に出ている情報を取捨選択する力を子ども記者の活動を通して養っていってほしいと心から願っています。」
―――今後アライアンスに期待することや、お伝えしたいことなどお聞かせください。
「この度、子ども記者の名刺(子ども記者クラブ協賛カード(ポイント機能付き記者証))を作成しました。
現在協賛店様を絶賛・大・募集中です。協賛店にはオリジナルデザインの名刺を作成していただけます。
地域の商店街・企業・住民のみなさまとご一緒に、子どもたちの郷土愛・地域愛を育む一翼を担えたらと願っております。
名刺の裏面やHPにサポーター制度についての案内を載せています。ぜひお気軽にお声がけください!」
【お話を伺って】
子どもたちを見つめる橋本先生のあたたかく深いまなざしが印象的でした。これからの未来を担う子どもたちに、
今まで培ってこられた様々な知識や経験を惜しみなく伝えようとしていらっしゃるお気持ちが見えてくるような気がしました。
日本と世界の比較や平和についてのお話など、大学の授業を拝聴したような、濃厚で刺激的なひとときでした。ありがとうございました。